午前5時半起床。
YMCAをチェックアウトし、昨日のうちに予約しておいたバスでクアラルンプール空港へ。
今回はきちんと予約番号がインプットされていたらしく、トラブルもなくチェックイン。
シンガポール航空103便は定刻通り9時05分にクアラルンプールを飛び立った。
1時間弱のフライトでシンガポール空港に到着。
この空港は以前インドから日本に帰るときに時間のほとんどないトランジットで構内を走った思い出があるのだけれど、そのときの記憶通り広くてきれいな空港だった。
空港バスで市内へ。
クアラルンプールのYMCAがとてもよかったので、今回の宿探しはYMCAから当たってみることにした。
が、あいにくの満室。
しかもシングルで90ドル(=約6300円)もするという。
う〜む、さすがシンガポール、物価が高い。
しかたなく、シンガポールの安宿街といわれるベンクーレン通りへ。
ガイドブックによればここに1泊25ドルの安宿があるはずなのだが、その住所には空きビルがあるだけ。
もしかしたらつぶれてしまったのだろうか。
途中でなぜか自転車に乗ったおじさんの客引きに1泊50ドルのホテルを紹介されたが、電話が使えないというので却下。
結局、東南亜大酒店(South East Asia Hotel)というビジネスホテル風の宿に落ち着くことにした。
1泊77ドルは高いけれど、昨夜、弟から借りたお金が口座に振り込まれたのを確認したので、若干気が大きくなっていたのだ(笑)。
ま、YMCAより安くて部屋に電話もあるのだからよしとしよう。
荷物を置いて、さっそく街歩き。
まずは宿泊料のケタ違う(ホントは値段知らないけど)超高級ホテル、ラッフルズ・ホテル。
泊まるのは無理でもお茶くらいはできるかなと考えていたのだけれど、どうも敷居の高さに気後れして一歩も入れず。
次に来るときは宿泊客として堂々と入ってやる、と心に誓ったのだった(笑)。
海に向かって歩いていたらシンガポール・コンベンション・センターを発見。
何を隠そう、僕はL.A.を出発する前にCommunicAsia2001というモバイルとブロードバンドに関する展示会がここで開かれるのを知って、入場登録しておいたのだ。
しかし、残念ながら僕はそれに参加することができなかった。
なぜなら、その開催日は2ヶ月近くも前の6月18日〜22日だったから(笑)。
旅のルート作りをしているときは、6月には当然アジア入りしているだろうと思っていたのになぁ。
ちなみにその頃僕はまだトルコあたりをフラフラしていました。
続いて、シンガポールのシンボル、マーライオン。
観光客はほとんど見当たらないし、どうしてこれがシンボルなのかも知らないけれど、とりあえず写真だけは撮る。
んで、エジプトのスフィンクス、タイの寝釈迦像に続いて恒例のバック責め。
こんなことして喜んでるのは僕だけかなぁ(笑)。
L.A.で僕がハマっていたタピオカティーはシンガポールでも人気らしく(というより中華圏が元祖だもんなぁ)、あちこちで売店を見かける。
コーヒーとミルクティー以外にもいろいろなバリエーションがあって、今回飲んでみたグレープ風味もなかなかいける。
シンガポールの街はクアラルンプール以上に整然としている。
高層ビルはもちろんだが、それ以外の建物もピカピカで、なんだか箱庭の中を歩いているようだ。
ほら、よく地域再開発のときに作る完成予想模型のような。
もちろん完全独立から36年しか経っていないという国自体の新しさもあるだろう。
だが、タバコのポイ捨てを禁止する法律をいち早く作ったあたりから想像するに、この整然さはなんだか力業の規制で作られているような気がしてならない。
タバコといえばシンガポールで買ったタバコには「喫煙はあなたの家族を害します」という表示がある。
国によっていろいろな警告があるけれど、吸う人本人ではなく家族を引き合いに出して禁煙を迫るのは初めて見た。
それから、市内の信号機でよく見るカウントダウンの数字。
日本でよく見るのは赤信号からあと何秒で青に変わるかというカウントダウンだが、ここのは逆。
青から赤になるまでの秒数を数えている。
つまり、「危ないからあと○秒待て」ではなく「安全だけど○秒以内に渡れ」ということ。
似ているようだが歩行者が受ける圧迫感は後者の方がかなり強いような気がする。
「喫煙率を下げる」「交通事故を減らす」という目的を実現するための強力な力を感じるのだ。
夕方、一旦ホテルに帰ってきてインターネットにつなぐと、バンコクでお世話になった相磯さん、タガミさんの友人でシンガポール在住の巽さんからメールが届いていた。
さっそく電話すると、ちょうど近くで仕事の打ち合わせをしているところで、今夜なら一緒に食事をする時間を作れるという。
当然「すぐ行きます」と答えて、打ち合わせ相手の大西さんも一緒に近くの居酒屋へ。
お2人ともシンガポール在住が長いビジネスマン。
お2人にとって僕は「友人の元職場仲間の友人」、要は赤の他人なのに、初対面とは思えないほど親切にして下さる。
通りすがりの旅行者には分かりにくいシンガポールの文化や生活、習慣などに話が及んだとき、僕が今日感じた「力業」についても聞いてみた。
確かにシンガポールが経済的に急成長した背景には政治家やエリート層による強力なリーダーシップ、そして規制がある。
他の国に比べて小さく人口も少ないシンガポールではその規制がうまく働いて、行き渡ることができたのではないか。
それが結果的に経済成長につながったこともあり、庶民は比較的それらの規制に寛容だが、エリートに次ぐ層の中には不満を感じ、国を脱出する者も多い。
お2人の話から僕が理解したのはこんなところだ。
そして、僕はシンガポールの比較対象としてアメリカを思い描いていた。
いわば門限が厳しい家の箱入り娘と朝帰りしたときだけ怒られる自由奔放な家の娘。
「自由」を原則として、必要な部分にだけ「規制」を考えていくアメリカ人はシンガポールのやり方をどう感じるのだろう。
さらに日本のことなんかも考え始めて頭の中がグチャグチャになっている。
<今日の支出>(1RM<リンギット>=約33円)(S$1<シンガポール・ドル>=約70円)
電話代 44RM
空港バス 20RM(学割)
朝食(サンドウィッチ&コーヒー) 9.45RM
日経新聞 11RM
空港バス S$7
ホテル代 S$77
マルボロ S$6.90
絵はがき3枚 S$3
昼食(餃子麺&甘い緑茶) S$4.30
タピオカグレープ S$3
ウーロン茶、パン、スポーツドリンク S$10.20
夕食(居酒屋) S$10
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