「Los Angeles留学日記」

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8月20日(月)Hong Kong(香港)
午前9時半起床。
僕が目を覚ますとEricとご両親はすでに仕事に出かけていた。

僕が今日やるべきことは中国のビザを申請すること。
当初は香港の後、台湾、韓国、そして日本に帰国という予定だったのだが、途中で出会った人たちの話を聞いているうちに中国に興味がわいてきたのだ。

そして、北京でのオリンピック開催が決まったというニュースも大きかった。
東京がオリンピックと前後して変貌をとげたように、おそらく北京の街もこれから大きく変わるに違いない。
どうせなら変わってしまう前の北京を見ておきたいと考えたのだ。
幸いにも香港では旅行会社の代行で中国ビザが簡単に取れるという情報も聞いていた。

さて、インターネットで香港の旅行会社でも調べようとした矢先にEricのお母さんから電話がかかってきた。
「いい旅行会社見つけたわよ。パスポート持って下りていらっしゃい」
昨夜、中国ビザの取得について相談していたとき、Ericのご両親が「私たちも調べてあげるわ」と言っていたのだが、僕が寝坊している間にあちこちに電話して安くて確実な旅行会社を探してくれたのだ。
ありがたすぎる!

マンションの玄関に下りていくとEricのお母さんがミニバスの運転席から「早く乗って!」と手招きしている。
そう、彼女の仕事はミニバスのドライバーなのだ。
あわてて乗り込んで走ること5分。
「あそこの赤い看板よ。分かるわね?」
お母さんが指さした先には「中国国際旅行社」と漢字で書かれていた。
(あわてて出てきたのでデジカメを忘れたことにこのとき気がついた)

オフィスに入り「中国ビザを申請したいんですけど」というと、カウンターに座っていた3人の女性が寄ってたかって説明してくれた。
4営業日後の受け取りでよければ150香港ドル、翌日受け取りなら250香港ドルだという。
なんとなく4日も待つのがじれったく、翌日受け取りで申し込むことにした。

そして、問題は航空券だ。
今回は北京のほかに上海にも行ってみたいと考えていたので、その料金を尋ねてみた。
提示された料金は、香港〜北京が2110香港ドル、北京〜上海が1020香港ドル、上海〜香港が1730香港ドル。
う〜む、思ったより高い。
とりあえずほかの旅行会社も調べてみることにした。

いったんマンションに戻り、昼休みのEricに合流して一緒にランチ。

ネクタイなんてしめて、Ericはすっかりビジネスマンしていた。

連れていってくれたのは香港のOLでにぎわう定食屋。

そして、食後には漢方茶の店。

どちらも僕的には大ヒット。
特に漢方茶なんか店ごとそのまま日本に持ってきても当たるんじゃないかと思った。
香港にはそんな飲食店がたくさんある。

午後はYukaちゃんにCausewaybayを案内してもらう。

本屋でガイドブックを立ち読みしつつ旅行会社の電話番号をメモし、片っ端から電話するも航空券の値段は中国国際旅行社とあまり変わらない。
どうやらこのルートは正規料金のチケットしか流通していないらしい。
日系書店で新聞とローカル雑誌を買ってきたのでその広告を見ながら明日また何軒か電話で問い合わせてみようと思う。

昨日今日と繁華街やショッピングモールを歩いていて気づくのは日本語や日本製品が予想以上に流通していること。
特にブティックや化粧品店などファッション関連における日本の存在感は僕が思っていたよりずっと大きい。

店頭には日本語のポスターや雑誌の切り抜きが貼られ、「日本で流行している○○!」というのが宣伝文句になっている。

一番驚いたのはローカル書店や地下鉄駅のキオスクで日本の雑誌(特にファッション誌)が売られていること。

おそらく活字の部分は理解できなくても(いや、漢字でなんとなくの意味は分かるのかもしれないが)グラビアで十分に情報が伝わるのだろう。

タイ、マレーシア、シンガポールと同じでCDショップにJapaneseコーナーがあるのは当たり前。
日本のヒット曲を中国のアーティストがカバーしたコンピレーションアルバムがあったら欲しかったのだが、店員さんに探してもらっても見つからず、宇多田ヒカルの「Automatic」をカバーしたケリー・チャンのベストアルバムを1枚購入した。

夕方、仕事帰りのEricと合流して帰宅。
今日、手術をしたばかりの親戚を見舞いに行くというEric一家について市内の病院へ。
広東語がまったくできない僕は言葉の1つもかけることができなかったのだけれど、家族や親戚を大事にする香港人の姿を目の前で見せてもらったような気がする。

同時に驚いたのは入院患者への面会が夜10時、11時まで自由だということ。
実際、仕事帰りと思われる家族があちこちのベッドで入院患者と談笑している。
ここしばらく日本の病院に行ったことがないので確信はないけれど、おそらく日本の面会時間はもっと短く、夜は早めに消灯になっているのではないだろうか。
医者やナースの勤務サイクルも違うのかもしれないけれど。

「普通に観光で来てたら香港の病院なんて見る機会なんてないだろ?」
Ericのお父さんが優しい笑顔で僕に言った。

<今日の支出>(HK$1<香港ドル>=約16円)
ビザ申請代 HK$250
漢方茶(3人分) HK$58
絵はがき3枚 HK$7.50
日経新聞 HK$28
情報誌 HK$22
CDアルバム HK$140
フェリー代 HK$4.50
お茶 HK$16

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