やられた!
昨夜、あまりに暑かったので素っ裸で布団もかけずに寝たのがいけなかった。
朝起きたら全身ざっと数えても50カ所以上、蚊に刺されている。
寝ているうちに無意識に掻いてしまったのだろう、赤くはれあがった皮膚はまるでハシカか水ぼうそうのようだ。
生まれてこのかた、こんなに集中して蚊に刺されたのは初めてだ。
ダニに続いて蚊の攻撃とは、ヨルダン恐るべし(笑)。
体中かゆくておかしくなりそうだが、とりあえず為すすべもない。
ホテルをチェックアウトしてタクシーで港に向かう。
フロントに預けたまま忘れていたパスポートを取りに戻ってタクシーの運転手と料金で一悶着ありながらも無事、港に到着した。
ここヨルダンのアカバ港からエジプトのヌエバ港に向かう船は2種類。
所要時間3〜6時間(なんで3時間も違うの?)で22ドルのフェリーと所要時間1時間で30ドルのスピードボート。
出港はどちらも正午だという。
今日中にカイロまで行くのに、到着時間が遅くなればタクシー料金の交渉で不利になるのは目に見えている。
ここは奮発して時間節約のためにスピードボートで行くことにした。
ターミナルビルの前には出国手続きの順番が張り出されている。
さっそくこれに従ってやってみよう。
窓口でチケットを買い、隣の銀行で代金を支払い、出納窓口で出国税を支払い、出国カードを記入して、パスポートにスタンプをもらい、座席を予約する。
全部窓口が違うのでややこしいが、手続き自体は難しくない。
問題は乗客の多くを占めるエジプト人との順番争いなのだ。
どの窓口にも一応、行列はできる。
だが、1人が手続きを済ませると列が崩れ、割り込みするのは当たり前。
あとはズーズーしいもの勝ちになるのだ。
ボートに荷物を積み込むのでも、
船着き場に向かうバスに乗るのでも、
いったい何のために列を作っていたのか分からない押し合いへし合いの戦場だ。
なんだか効率的じゃないなぁと感じるのは、僕がまだアラブ式になじめていないからだろうか。
そんな中でもレディーファーストがあるのが面白い。
船着き場に停泊しているフェリーと
スピードボート。
そんな非効率的な手続きが災いしてか、出港したのは定刻より1時間遅れの午後1時だった。
船は紅海を横断し、午後2時エジプトのヌエバ港に到着した。
まずはピラミッド型をしたイミグレーションオフィスへ。
ここでも押し合いへし合いに負けてはいけない(笑)。
パスポートチェックが済んだ後、ビザが必要な外国人は係官と一緒にツーリストポリスのオフィスへ向かう。
隣の銀行でUS$15分の印紙を買って無事、ビザを獲得。
晴れてエジプトに入国することができた。
僕にとってラッキーだったのは、ここでインディアナ州から来たアメリカ人の父子と仲良くなったこと。
このお父さんの方がエジプト出身ということでアラビア語がペラペラなのだ。
偶然にも僕と同じカイロに向かうということなのでご一緒させてもらうことにした。
彼がいろいろ聞き回ってくれたところによるとカイロ行きのバスは夕方までなく、今日中に着くには乗り合いタクシーを使うしかないとのこと。
ここでも彼が強力に料金交渉してくれて、1人60ポンドで行けることになった。
ガイドブックによればカイロまでのバスが50〜55ポンドだから、これはかなりリーズナブルな料金だろう。
僕がお礼を言うと、「君が交渉したら相当ふっかけられるだろうな」と笑っていた。
タクシーは午後4時、ヌエバ港を出発。
おんぼろな上、大の大人7人がギューギュー詰めなので体勢的にはかなりキツかったが、そんなことで文句は言えない(笑)。
初老の運転手さんは砂漠の1本道を時速100km近くで(メーターが壊れていたので正確な速度は分からないのだ)飛ばしていく。
タクシーは、途中、食事休憩をはさんだ以外は走りっぱなしで、午後10時半、カイロ市内のバスターミナルに到着した。
タクシーを拾って市内へ向かうという父子とはここでお別れ。
僕はすぐ近くの駅から地下鉄でダウンタウンに向かう。
まだ地下鉄が動いているうちに着けたのがありがたい。
日本と電話連絡を取らなければならないのと、疲れ気味の体力を回復するため、3つ星のVictria Hotelにチェックイン。
エアコン付きの部屋なんてギリシアのアテネ以来だ(笑)。
<今日の支出>(1JD<ディナール>=約180円)(1E£<ポンド>=約30円)
ホテル代(2泊分) 12JD
タクシー代 3JD
スピードボート代 US$30
出国税 5JD
マルボロ1カートン US$12(免税)
ビザ代 US$15
ミネラルウォーター&コーラ 4E£
卵トースト&ジュース 3E£
乗り合いタクシー 60E£
地下鉄 0.75E£
チップ 0.50E£
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