午前8時起床。
ベッドにダニでもいたのか体中刺されてかゆい(笑)。
ロビーにちょうどエジプトから到着したばかりだという日本人がいたので移動経路など情報交換。
ヨルダンからの船が着くエジプトのヌエバにはホテルがあまりないので、もしカイロ行きのバスがなかったらスエズまで移動してから宿を探した方がいいとアドバイスを受ける。
こういう生きた情報がありがたい。
ホテルをチェックアウトしてタクシーでJETT(Jordan Express Tourist Transport)バスのオフィスへ。
交渉制のタクシーが多い中東にあってアンマンのタクシーはメーター制で、気弱な僕にも乗りやすい。
アカバ行きのバスは2階建てのデラックスバス。
しかも、僕の席は2階の最前列という特等席だ。
午前10時半、定刻通りに出発したバスは「Desert Highway」と呼ばれる砂漠の1本道をひたすら南に走っていく。
「砂漠」と聞くとサラサラの砂を思い浮かべるが、このあたりはどちらかというと「土漠」というか「岩漠」に近い。
僕は今回パスしてしまったけれど、この近くのペトラ遺跡では「インディージョーンズ〜最後の聖戦」の、ワディ・ラムでは「アラビアのロレンス」の撮影が行われたのだという。
隣の席には片言の英語を話す美容師のイスラエル人青年がいて、イスラエルの現状などをいろいろ話してくれる。
僕が無料だと思い込んでいた車内サービスのコーヒーが実は有料で、代金を払うのにトロトロしていたら、「ここはオレがおごるよ」とごちそうになってしまった。
ううっ、かたじけない。
目の前に「岩漠」どころか「山漠」が現れ、それを越えると遠くに海が見えてきた。
おおっ、紅海だ!
午後2時過ぎ、バスはアカバに到着。
アカバは聞いていたとおりのリゾートらしく、高級ホテルが軒を連ねている。
そんなリゾートホテルを尻目に僕がチェックインしたのは1泊6ディナールのPetra Hotel。
ヨルダンにはアクセスポイントがないので電話付きのホテルに泊まっても意味がないのだ。
荷物を置いてさっそくビーチへ。
さすが、紅海の水はきれいだ。
レバノンのベイルートでも見かけたが、ここにも海水浴しているイスラム女性が何人かいる。
人前で肌をさらしてはいけない彼女たちがどうやって泳ぐのかといえば、なんと全身を覆った黒装束のまま水に入るのだ。
当然、水から上がってくれば服ごとびしょ濡れ。
着替えは何着持ってきているのかなぁ、なんていうのは余計なお世話だよな(笑)。
ビーチ沿いには何軒かダイビングショップが並んでいる。
一応Cカードを持っているとはいえ、年に1回潜るか潜らないか、しかもここ3年以上潜っていないペーパー・ダイバーの僕だが、紅海が世界有数のダイビングスポットだという噂は聞いたことがある。
ここは話のタネに1本ぐらい潜ってみようと1軒のダイビングショップを訪ねてみた。
普通のダイブは1本17ディナールだが、僕のようにブランクのあるダイバーはチェックダイブということで25ディナールかかるという。
その代わり2本目は少しディスカウントで15ディナール。
2本で40ディナールということで商談成立。
粘ればもう少し安くなりそうな気もしたが、それで安い機材を使われても困るので妥協することにした。
集合時間は明日の午前8時45分。
その後はブラブラ街歩き。
リゾート特有の開放的な空気がある中で、街に流れるのは独特の節回しのアラブ系音楽というのが僕にとってこれまでにない体験だ。
ある意味でものすごい異国情緒を感じる。
インターネットカフェで日記をアップしてメールをチェックすると、東京のYプロデューサーから「今どこにいるんだ? 至急連絡せよ」というメールが。
これは前回と同じ企画書発注のパターンだ(笑)。
まったくヨルダンくんだりまで仕事をふってくるなんて鬼のような人だが、それは同時に旅行資金を振り込んでくれる神様のような人でもある。
とりあえず「エジプトのカイロに着いたら電話できるホテルに泊まりますので2〜3日待って下さい。コレクトコールでいいですよね?」と返事を出す。
前回はドイツのフランクフルトで受けた発注をノルウェーのオスロから送ったが、今回はヨルダンで受けてどこから送るんだろう?
いやぁ、こんな形で仕事をするとは自分でも思ってもみなかった。
<今日の支出>(1JD<ディナール>=約180円)
ホテル代(2泊分) 10JD
タクシー 0.70JD
ダイビング(2本) 40JD
インターネットカフェ(1時間) 2JD
パン&コーラ 0.90JD
夕食(ピザ&サラダ) 3.90JD
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