午前7時半起床。
目を覚ますとシート席は全面雑魚寝状態。
シートがリクライニングせず、僕も今ひとつ眠りが浅かった。
「すごいキレイよ」
昨夜仲良くなった女の子(あぁ、名前聞くの忘れた(笑))に誘われてデッキに出てみると、朝もやの中にいくつもの島が浮かび上がって幻想的な景色だ。
それにしても海の色の青いこと、青いこと。
やっぱり地中海はこうでなくっちゃね。
午前10時40分、いや、時差が1時間あるので11時40分、フェリーはギリシアのパトラ港に到着した。
港から3分歩いてパトラ駅へ。
12時22分発のアテネ行きに乗る。
このローカル列車からの景色がまたよかった。
一方には紺碧からエメラルドグリーンに色を変えながら続く海、そしてもう一方には迫り来る荒野と山々。
その間に陽光を反射する白い壁とオレンジ色の屋根。
作られたリゾートというのでなく、普段着のままで美しいのだ。
僕のカメラの腕ではその美しさを切り取ることができなかった。
午後4時半、列車はアテネ駅に到着。
一国の首都とは思えないほど地味なところがローマ駅と対称的だ。
昨日から仲良くしてくれた2人とはここでお別れ。
気温40度近くはあろうかという酷暑の中、荷物を背負って歩き出す。
30分ほど歩いてたどり着いたツーリストインフォメーションはすでに閉まっており、飛び込みで入った旅行会社もろくなホテルリストは持っていなかった。
仕方なく、ガイドブックで目をつけていたMetropolis Hotelへ。
「最後の1部屋しか残っていないんだけど、うちで一番いい部屋だよ」
いい部屋じゃなくていいから安い方がいいんだけどなぁ、と思いながら部屋を見せてもらう。
部屋自体は可もなく不可もなくといった感じ。
これのどこが一番いい部屋なのか、それはバルコニーに出ると分かった。
目の前にミトロポレオス大聖堂。
そして、なんと遠くにアクロポリスの丘とその上に建つパルテノン神殿が見えるのだ。
これで1万5000ドラクマ(約4500円)なら安いでしょ。
それでも粘って1000ドラクマ値引きしてもらって無事チェックイン。
正直いって、この暑さの中これ以上ホテル探しに歩き回るのはしんどかった。
冷房の効いた部屋で一休みして、ホテルの周辺を軽く歩く。
街の中心シンタグマ広場までも徒歩3分だ。
帰ってきてシャワーを浴び、バルコニーに出てびっくり!
なんとアクロポリスの丘とパルテノン神殿がライトアップされているのだ。
今夜はこの夜景を眺めながら鋭気を養うとしよう。
<今日の支出>(1Dr<ドラクマ>=約0.3円)
絵はがき3枚 180Dr
インターネットカフェ(1時間) 2000Dr
コーラ 500Dr
マルボロ2箱 1600Dr
夕食(ハンバーガーセット) 1250Dr
ミネラルウォーター&パン 1030Dr
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