今回の夜行フェリーは同室人に恵まれてラッキーだった。
僕と同じ部屋になったフィンランド人のMikko Pennanenさんは1年間に及ぶレバノンでの国連PKO活動を終え、故国フィンランドに帰る長旅の最終夜。
世界地図を広げてお互いにどこをどうやって旅してきたか語り合った。
特に僕がやがて向かおうとしているイスラエルでは一部で戦闘が起きているというニュースを見聞きするので、つい数週間前に通ってきたMikkoさんの話は貴重な証言だ。
そんな彼によると「エルサレムに関していえば注意深く行動すれば大丈夫だと思う」とのこと。
また意外だったのはレバノンのベイルート市内は北欧並みに安全だということ。
レバノンとイスラエルの国境は封鎖されているから直行することはできないけれど、キプロスを経由すれば両国を回ることもできるらしい。
近くまで行ってみなければなんともいえないけれど、魅力的な話だ。
さらにヘルシンキの見どころについてもアドバイスをもらった。
驚いたのはMikkoさんが「もし雑用が日曜日に片づいたら月曜日は市内を案内してあげよう」と申し出てくれたこと。
途上国でいえば典型的な観光客だましのパターンだが、ここはフィンランド。
しかも、どう見ても彼は悪い人には見えない。
「レバノンで知り合った仲間にも日本人がいてみんないい奴だったから」
まだ若干の猜疑心はありながら、彼の携帯電話の番号を受け取ったのだった。
午前9時、フェリーはヘルシンキに到着。
僕はMikkoさんと再会を約束して市内中心部へ歩き始めた。
今日はオスロ以来の日曜日。
ヨーロッパの他の街と同じくヘルシンキの街も人気がなく寂しい。
しかも、曇り空で気温は12〜13度。
ストックホルムに比べるとかなり肌寒い。
オープンテラスのカフェはガラガラだ。
ツーリストインフォメーションも休みなのでガイドブックで見つけたHotelli Finnへ。
シャワー共同のシングルが今日は週末料金の280FIMだが明日は300FIMというのは北欧の物価からすれば妥当な線だろう。
部屋に電話回線があるのを確認してチェックインする。
部屋に荷物を置いてさっそく街歩きに出る。
まずはヘルシンキ中央駅へ。
まだビザとパスポートが手元にないのに一抹の不安を感じながら15日のモスクワ行きを予約する。
う〜む、ホントにモスクワ行けるのかなぁ。
中央駅の隣に郵便博物館を発見し、入ってみることにした。
スペースをとっているのは歴代郵便配達車の展示だが、
同時に力の入っていたのが切手のデザインについての展示。
そういえば切手デザインで有名なのはフィンランドだったっけな?
うろ覚えのまま絵はがき大作戦用の絵はがきと切手を購入する。
ブラブラと街を歩きながらやって来たのはヘルシンキ大聖堂と元老院広場。
そしてウスペンスキー寺院。
郵便博物館も両寺院もさりげなく入場無料というのが嬉しい。
続いてMikkoさんのアドバイスに従って市内南東部のカイヴォプイスト公園から海沿いの道へ。
ちょうど小雨が上がって太陽が顔を出し始め、少し暖かくなってきた。
道を一本曲がると高級住宅街らしいエリアへ。
決して華美ではないが明るい色のアパートが建ち並び、いい感じだ。
こんなところに住んでみたいよなぁ。
ホテルに帰ってきてインターネットにつなごうとしたのだけれど、どうもうまい具合に接続が確立しない。
もうちょっと粘ってやってみよう。
<今日の支出>(1FIM<マルカ>=約17円)
朝食(マフィン&コーヒー) 19FIM
ヘルシンキ〜モスクワ列車代 360FIM
同2等寝台 125FIM
昼食(フィッシュバーガー&コーラ) 28FIM
絵はがき5枚 30FIM
切手5枚 18FIM
夕食(パン&ジュース) 42FIM
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