昨夜、ベッドに入って本を読んでいたら突然、電気が消えた。
時計を見ると午後11時。
そう、貴重な自家発電が終わる時間だ。
そんなわけで真っ暗闇の中、眠りについたのだった。
で、今朝は午前6時起床。
モーニングコールならぬモーニングノックが来る前にしっかり目が覚めていた。
いよいよ初めてのゲームドライブ。
同じ四駆にはスイス人母子が同乗する。
ガイド兼ドライバーのフランシスさんはこの仕事6年のベテラン。
「銃の代わりにカメラを持ったハンティングです」と期待を盛り上げる。
出発してしばらくたつと太陽が昇り始める。
アフリカのサバンナに朝が来たのだ。
マサイ・マラは見渡す限りの草原地帯。
そのため草食動物が多く棲息し、それを捕食する肉食動物も多いのだという。
いくらサバンナとはいえ動物を見つけるのは大変なんだろうと思っていたのだが、車を少し走らせるだけで次々と動物たちの姿を確認できる。
特によく見るのはトピやガゼル。
それに、シマウマの群れも多い。
車が近づくと動物は全部逃げてしまうのかと思いきや案外そうでもなく、至近距離で観察することも簡単にできる。
ガイドさんによれば「彼らは自動車を動物みたいなものだと思っているのかもしれない。人間が車から一歩でも降りるとすぐに逃げるか襲ってくるかのどちらかだから」だそうだ。
もちろん、絶妙な角度から近づき、絶妙な距離で車を停める技術があってのことだろう。
「この先、ちょっと臭いけど我慢して」とガイドさん。
いったいなにかと思ったら、突然悪臭が漂ってきた。
「ゾウの死骸にたかるハイエナだよ」
近くではハゲタカもエサのチャンスをうかがっている。
絵に描いたような食物連鎖が目の前に展開されていたのだった。
9時を回った頃、ロッジから持ってきたピクニックボックスで朝食。
シマウマの群れを眺めながら贅沢なひとときだ。
朝食の後は大物が続いた。
アフリカゾウの群れに、
キリン。
大物を見つけるとドライバー同士が無線で連絡を取り合って他の車もすぐに集まってくる。
その辺のチームプレイはたいしたもんだ。
ゲームドライブは1日2回、各2時間と聞いていたのに、午前中だけでたっぷり5時間半。
昼にいったんロッジに戻って昼食休憩をとり、午後3時半、2回目のドライブに出かける。
今回の同乗者はサンフランシスコから来たという熟年夫婦。
ガゼルやシマウマを見ていると「私はチーターが見たいわ」と自己主張するあたりがアメリカ人らしい(笑)。
でも、そんなリクエストに応えてしまうのが無線チームプレイのすごいところ。
30分ほど走ると他の車から一報が入り、すぐさま現場に急行。
午後の昼寝を楽しんでいるチーターがそこにはいた。
「走ると速いのよね。走らないかしら」という奥様のリクエストにはいつまでたっても応えてはくれなかったけれど(笑)。
そして、今日のハイライトは百獣の王・ライオン。
ガイドさんいわく、「ライオンはメスの方が働き者でオスはのんびり屋というか怠惰なんだよ。実はマサイ族もそうなんだけど(笑)」。
一家で獲物探しに移動するときでも、先頭を行くのはメスライオン。
その後に子供が続き、オスはかなり後方をのんびり歩いてやってくる。
そういわれて見るとなんだかオスが尻に敷かれているように見えるからおかしい。
午後もたっぷり3時間半。
ロッジにたどり着く直前、太陽が西の空に沈んでいく。
いやぁ、サファリは期待した以上に楽しかった。
さて、明日も早起きだ。
ぐっすり寝ることにしよう。
<今日の支出>(1Ksh<シリング>=約1.8円)
虫除けスプレー 400Ksh
絵はがき3枚 150Ksh
切手3枚 180Ksh
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