午前9時、イスラム寺院がお祈りを呼びかけるアザーンの声で起床。
ホテルのテラスから見る旧市街は今日も快晴だ。
フロントで明日のマサダ・死海ツアーを申し込む。
途中でご来光を見るため出発が早朝3時というのはたまらないが、手軽な値段で死海に行けるのはいい。
今日はまず、イスラム第3の聖地・神殿の丘に向かう。
ところが、僕が入ろうとしたら入口で警官に止められた。
「おまえはイスラム教徒か?」
僕が「いいえ」と答えると警官は「残念だが当分の間イスラム教徒以外は立入禁止になっているんだ」と厳しい目で言う。
そんなぁ。
これもまた最近の緊迫した情勢が原因だという。
エルサレムといえばキリスト教、イスラム教、ユダヤ教の3つの聖地となっているが、イスラム系最大の見どころがこの神殿の丘にある岩のドームなのだ。
せっかくエルサレムまで来てそれを見ることができないのは残念だが、粘ってどうにかなるものでもない。
入口でアリバイ写真を撮ってすごすごと引き返さざるを得なかった。
続いて紀元前20年からエルサレムを防備してきたダビデの塔へ。
現在はエルサレムの歴史を展示した博物館となっている。
ヨーロッパ以来なんとなく感じていたことだが、ユダヤ系の博物館はプレゼンテーションが非常にうまい。
展示や映像、音楽を駆使して人になにかを伝える能力がユダヤ系の多いハリウッドの映画産業につながっていると考えるのは飛躍しすぎだろうか。
ここでさっき見られなかった岩のドームの模型を発見。
あぁ、実物も見たかった。
次にキリストが十字架にかけられたゴルゴダの丘に建てられたという聖墳墓教会へ。
入ってすぐのところにある赤い大理石板は十字架から降ろされたキリストの亡骸に香油を塗ったとされる場所。
そして、キリストの墓。
階段を上ったところが十字架が建てられたとする場所だ。
どのポイントでもキリスト教徒が真剣に祈りを捧げている姿が見られる。
そこまでは昨日の嘆きの壁におけるユダヤ教徒と同じだが、キリスト教徒が違うのは祈りが終わった後、にっこり笑って記念撮影するところ。
この違いがなにを意味するのか、ちょっと考えさせられた。
教会を出てまた旧市街をブラブラ歩く。
遅めの昼食をとり、いったんホテルに戻り絵はがき書き。
午後の一番暑い時間に歩き回っていると体力を消耗するということをやっと学んだのだ(笑)。
涼しくなったところで城壁から外に出て新市街を歩いてみることにした。
ところが、新市街のメインストリート、ヤッフォ通りは人通りもほとんどなく、商店もみごとに全部休んでいる。
さすが土曜日はユダヤ教の安息日だ。
そんな中、見事に開いていたのがマクドナルド。
さすが、“世界の言葉”は宗教を超越している(笑)。
と思ったら、ここでもユダヤ教を感じさせることがあった。
ユダヤ教の食餌規定コシェルの中に「子ヤギをその母の乳で煮てはならない」というのがある。
現在ではヤギに限らず、肉と乳製品を同時に食べないと拡大解釈されているそうだ。
そんなわけで我が愛しのビッグマックもデフォルトはチーズ抜き。
オーダー時の「チーズは入れますか?」という質問に「Yes」と答えて初めてチーズを入れてもらえるというわけだ。
帰り道、次の目的地アンマンへの足について調べておこうとダマスカス門前のアラブバスターミナルへ。
こちらはイスラム地区に近いこともあって露店が並びにぎわっていた。
乗り合いタクシーのおじさんに国境キングフセイン橋までの料金を尋ねると「150NIS」。
これはちょっとボリ気味なような気がする。
同じエルサレムでもイスラム系のエリアでは料金交渉しなきゃいけないのかな。
明日、時間があったらツーリストインフォメーションで確認してみようと思う。
明日は朝が早い。
早めに寝なきゃ。
<今日の支出>(1NIS<シュケル>=約30円)
ツアー料金 90NIS
ダビデの塔入場料 25NIS(学割)
昼食(ベイクドポテト&サラダ&アイスティー) 35NIS
夕食(ビッグマックセット) 27.90NIS
インターネットカフェ(1時間) 10NIS
クッキー&ミネラルウォーター 3NIS
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