発注を受けた企画書を書こうとMacに向かっていたら、放送作家の先輩Kさんから電話がかかってきた。
「おまえ、仕事はどうするんだ?」
『いや、まだほとんど決まってません。これから挨拶回りしながらボチボチと…』
僕としてはL.A.で学んできたことを生かしてテレビ・ラジオとインターネットの融合点で仕事ができたらと考えていて、Kさんにもそれは伝えてあった。
もちろん、テレビやラジオからすっかり離れるつもりはないけれど、渡米前のように来る仕事を片っ端から受けるというのではなく、自分の知識や興味、関心をもう少しだけ優先しようということだ。
僕の経済状況を心配したKさんは、テレビ業界でのインターネット関連プロジェクトが不景気でなかなか進展しない実状もふまえて、具体的な仕事を1本回してくれようとしていた。
「●●の報道番組で人手が足りないんだ。コテコテの放送作家の仕事だけどな」
『内容がもう少し詳しく分からないと…』
「そうか、仕事選ぶんだな」
きっと急を要する仕事だったのだろう。
Kさんの電話は慌ただしく切れた。
ニュースは好きな仕事だし、これからも関わっていきたいジャンルだ。
それに、Kさんは僕を育ててくれた恩師でもある。
つべこべ言わずに引き受けるべきだったかもしれない。
電話を切った後、なんだかいろいろなことを考えてしまって、企画書が手につかない。
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