午前8時起床。
今日の目的地は万里の長城。
日本語ガイド付きのバスツアーもあるらしいのだけれど、ちょっと予算オーバーだったので、旅遊バスという地元の観光バスを使うことにした。
僕以外の乗客は100%中国人。
移動の間ずっとガイドさんがなにかを説明しているのだけれど、当然のことながら中国語で僕にはさっぱりなんのことだか分からない。
で、最初に降ろされたのがここ。
「北京九龍遊楽園」。
どうやら遊園地のようだ。
僕はあんまり興味がなかったのだけれど強制的にチケットを買わされ、他の乗客と一緒に入園する。
急流下り。
ヴァーチャルリアリティー映画。
遊覧船。
「イッツアスモールワールド」の竜宮城版みたいなアトラクション。
女の子と一緒ならまだしも、男1人で遊園地というのはかなり厳しい(笑)。
でも、中国のエンタテイメントを実感できるという意味では悪くない経験だ。
ディズニーランドなんかに比べると没入感に乏しく、詰めの甘さが目立つけれど、竜宮城というテーマは中国的で「あり」だと思った。
再びバスに乗って約1時間、北京から最も近い万里の長城、八達嶺に到着。
僕がガイドさんと再集合時間を確認するのに苦労していたら、乗客の中の高校生らしき女の子がつたない英語で通訳してくれた。
そんな小さな親切がとても嬉しい。
城門をくぐり、長城の上へ。
急坂を登っていると息が上がり、汗が体中から吹き出してくる。
「ねぇ、どこまで登ればいいのよ?」
「ゴールなんてないわよ。だってどこまでも続いてるんだもの」
どこからかそんな会話が聞こえてきて笑ってしまった。
「万里の長城は地球外から見える唯一の人工建造物だ」というのをどこかで聞いた覚えがあるが、確かにこの規模は半端じゃない。
見渡す限り山の尾根をどこまでもうねうねと続く灰色の壁。
よくもまぁ、こんなものを作ったもんだ。
昨日の故宮といい、この万里の長城といい、中国人のやることはスケールがでかい!
北方から中国に責め込もうとして最初にこの長城を見た人はなんて思ったんだろうな。
またバスに乗り、今日最後のポイント明十三陵へ。
ここは文字通り明の時代の皇帝13人の陵墓が集まっているところだ。
ところが、乗客全員バスを降りてまず連れていかれたのは「中医」という表示のある建物の一室。
白衣を着た医師らしきおじさんが中国語でなにやら10分ほど話した後、10人ほどの医師と看護婦が入ってきて希望者の脈拍を測り始めた。
事情の分からない僕がただ座っていたら、日本語を話す看護婦を伴った医師が近づいてきて「健康診断しますか?」と尋ねる。
なんだ、これは?
新手の宗教の勧誘か?(笑)
なすがままになっていると「あなたは腎臓が悪い」とか「年齢の割に白髪が多いのは血行がよくないからだ」などと勝手なことをぬかしやがる。
で、おもむろに取り出したのは日本語で書かれた漢方薬の説明だった。
「これさえ飲めば白髪も減るし、肩こり、腰痛も治る。1ヶ月分で280元(=約3920円)ね」
な〜るほど、そういうことだったのね。
漢方薬自体は悪くないと思うけれど、たった1〜2分脈を測っただけで処方されるものがそんなに効くとは思えない。
周りでは買っている人もいたけれど、僕は遠慮することにした。
で、明十三陵の中の定陵を見て回る。
地下宮殿があると聞き期待したのだけれど、ただの地味な地下室で期待はずれ(その上写真撮影禁止)だった。
バスに戻り、一路北京市内へ。
帰ってきた頃には午後7時を回り、天安門は美しくライトアップされていた。
<今日の支出>(1元=約14円)
観光バス代 38元
北京九龍遊楽園入場料 60元
昼食(レンジで温めるハンバーガー) 5元
八達嶺入場料 25元(学割)
アイスクリーム 2元
明十三陵入場料 35+10元
夕食(ラーメン&餃子) 24元
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