枕元で鳴り響く電話のベルで飛び起きた。
時計に針は深夜の1時30分。
どうやらいつの間にか眠ってしまっていたらしい。
「Mr. Suzuki, your money is here at the reception now」
半分笑った声はフロントのお兄さんだ。
慌てて飛び起きてフロントへ。
そこには見覚えのあるVoyager Safari Lodge Maraの従業員が僕の貴重品袋を持って立っていた。
「Thank you so much!」
ミスをしたのは向こうなのに僕は何度も何度もお礼を口にして固い握手をかわす。
これで南アフリカに行ける。
寝ぼけていたのか、それとも興奮していたのか、僕は渡そうと思っていたチップも忘れていた。
再び目を覚ましたのは午前5時。
荷物をまとめてフロントに降りていくと、予約したタクシーの運転手さんはすでに僕を待ちかまえていた。
急かされるようにホテルをチェックアウト。
オンボロタクシーはまだ暗いナイロビの街を走り始める。
車はほとんど走っていないのに路肩を歩く人の姿はけっこう見かける不思議な光景だ。
いくらオンボロとはいえタクシーに乗るなんていうのは相当贅沢なことなのかもしれない。
約束した金額以上はふっかけようとしない正直者の運転手さんと別れ、カウンターでチェックイン。
ナイロビ空港は早朝だというのにたくさんの観光客が列を作っている。
出国手続きも問題なく済ませ、ケニア航空460便に乗り込む。
飛行機は30分遅れの8時15分に離陸した。
12時15分、南アフリカのヨハネスブルグ空港に到着。
イミグレーションは入国カードもなくビザがもらえる簡単なものだった。
荷物をピックアップして国際線出発ロビーへ。
ここでナイロビで手配したケープタウンへの往復チケットを無事受け取る。
ロッジや航空券の手配からリコンファームまで細かい仕事を完璧にして下さったDoDo Worldの金子さんに感謝。
ケープタウンに向かう英国航空6415便は午後1時45分発。
ほとんど時間がないと思って慌ててチェックインしたら、空港の時計はまだ12時を指している。
そう、ケニアと南アの間には1時間の時差があったのだ。
余裕ができたので表に出て一服。
ヨハネスブルグ空港はずいぶん久しぶりの構内全面禁煙空港なのだ。
南半球に位置する南アの7月は冬。
どんなに寒いのかと心配していたのだが、日差しは意外に強く、どことなくL.A.の春を思い起こさせる陽気だ。
これなら上着を買う必要はないかもしれない。
暇にまかせて空港内の売店をウロウロしていたら、なんとモロ見せのH系雑誌が堂々と置かれているのにびっくり。
戒律が厳しくその手のものはまったく目にしない中東諸国を回ってきた僕には刺激が強すぎる(笑)。
“アダルトものは子供の目に触れないところで大人だけが楽しむ”のがルールのアメリカ人が日本のコンビニでH系雑誌を見て驚くのはこんな感覚かもしれないな。
僕はちょっと嬉しかったけれど(笑)。
そんなこんなで英国航空6415便は定刻通り午後1時45分にテイクオフ。
僕がほとんど眠っているうちにケープタウンに到着したのだった。
空港から市内への足は乗り合いのシャトルバス。
指定した宿までドア・トゥー・ドアで運んでくれるのが便利だ。
ケープタウンの宿は、比較的治安がよく夜も歩けるというウォーターフロントでとることにしてLion's Head Lodgeにチェックイン。
部屋の電話からインターネットにつながったのでケニアでは1回も更新できなかった日記をまとめて更新する。
書きかけの企画書はここケープタウンで仕上げちゃわなきゃいけないな。
日記が更新できずにご心配をおかけしたみなさん、どうもすみませんでした。
なんとか元気でやっていますのでご安心下さい。
<今日の支出>(1Ksh<シリング>=約1.8円)(1R<ランド>=約18円)
タクシー代 1200Ksh
シャトルバス代 120R
夕食(パスタ&紅茶) 34R
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