昨夜はヨーロッパの地図と列車時刻表を広げて次の目的地探し。
ふと、ベルギーの南東にある小さな国ルクセンブルクに行ってみようかな、という気になった。
広さは神奈川県とほぼ同じ。
僕の持っているガイドブックにはたった2ページしか記述がない「ベネルクス3国」の「ルクス」だ。
こういう国こそ次に来る機会がなかなかなさそうだもんなぁ。
というわけで高かったホテルをチェックアウトし、ブリュッセル駅から9時15分発のルクセンブルク行きに乗り込んだ。
今回の列車はガラガラ。
せっかくユーレイルパスがあるのだからと1等席に座る。
6人掛けの個室になっているのだが、僕以外の乗客はおらず、独り占めだ。
ちょっと寂しい気がしなくもないけれど、快適なのは間違いない。
列車は小雨のパラつく森の中を走っていく。
ところどころに民家や道路、そして畑が出現するという景色だ。
おそらく、遠い昔は一面の森だった土地を切り開き、集落が作られていったのだろう。
以前に「日本人にとって自然は利用し共生するものだが、欧州人にとって自然は挑戦し克服する対象だった」という説をどこかで読んだ記憶があるが、そんなことが思い出される。
列車は20分遅れの12時15分にルクセンブルク駅に到着。
まずはいつものように駅構内にあるツーリストインフォメーションへ。
まだ時間も早いしルクセンブルクの町はそれほど大きくない。
今回は自分で宿探ししようと地図とホテルリストをもらって駅から歩き始める。
ここでもらったホテルリストがよくできていた。
部屋のタイプ別宿泊料が明朗に書いてあるだけでなく、なんとカラー写真付き。
もちろん僕は安い順に当たるだけだ(笑)。
1泊900LFの1軒目は満室だったが、1泊1000LFの2軒目Hotel Carltonは余裕でOK。
コンベンションさえなければこんなもんだろう(笑)。
バスとトイレは共同だが、部屋はなかなか広い。
電話回線がないのはこの値段じゃ仕方あるまい。
荷物を置いてさっそく街歩きに出かけよう。
メインストリートであるLiberte通りを北へ向かい、
10分ほど歩くと大きな橋にぶつかる。
ルクセンブルクの旧市街は川と水濠に囲まれた城砦都市。
小高い丘に位置する町の周りには城壁がめぐらされているのだが、この丘の上から見る風景がとてもいい。
クリーム色で統一された建物が遠くまで続く景色はまるでルーブル美術館に展示されていた絵のようだ。
そんなことを感じながら歩いていたらこんなものを発見。
ユネスコの世界遺産マーク。
どうやらこの旧市街全体が指定されているらしい。
納得です、はい。
さらに歩いてノートルダム寺院。
そして、王宮。
驚いたのは、こうした名所が全然観光ズレしていないこと。
観光客がほとんど見あたらないというのもあるのだろうけれど、街の中にごく自然に溶け込んでいるのだ。
地図をよく見ていなかったらこれが王宮だとは気づかなかったかもしれない。
それにしてもルクセンブルクの街は美しいだけでなく、落ち着いた品位があっていい。
その辺の小道を曲がったらおとぎの国へ行ってしまいそうな雰囲気がするほどだ。
人々の歩く速さものんびりで、ちっともあくせくしていない。
ふと迷い込んだ公園で桜の木を発見。
まさかこんなところで花見ができるとは。
日本の桜はもう散っちゃったのかなぁ。
急に雨が降ってきたのでハンバーガースタンドで雨宿り兼早めの夕食。
雨上がりの道をホテルに向かって歩いていたら、世界遺産にきれいな虹がかかっていた。
<今日の支出>(1BF<ベルギーフラン>=1LF<ルクセンブルクフラン>=約2.9円)
ホテル代(2泊) 13600BF!
チップ 60BF
絵はがき 18LF
切手 30LF
インターネットカフェ(1時間) 120LF
夕食(ハンバーガー&コーラ) 199LF
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