「Los Angeles留学日記」

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3月9日(金)

相変わらず読書三昧。

「カプコン 電子の猛者たち」(後藤勝・著/エンターブレイン)読了。

あの「ストリートファイターII」や「バイオハザード」を世に出したカプコンのゲームクリエイター32人のインタビュー集。
以前にお会いした「鬼武者」のプロデューサー稲船敬二さんのインタビューを読もうと買ったものだ。
全体的にカプコンのヨイショ本という感じは拭えないものの、現場のクリエイターたちの意識が分かって面白かった。

プロの企画マンとして考えなあかんのは、一万人のうち何人がそれを好きなんかなということ。さらにその好きがどれくらいよかったら、好きじゃない人まで引き込めるのかなとか。(プランナー伊津野英昭氏)

私が言っている“よいもの”というのは、その条件のひとつに“広く世間に受け入れられるもの”というのがあるかなと。(キャラクターデザイン西村キヌ氏)

世間のおもしろいと、作ってる側のおもしろいと、僕自身のおもしろいってちがうじゃないですか。だから絶対これだけは譲れないってところは押すけれど、あまりにこれがおもしろいんだっていうことを、自分のプロデュースしてる作品に押しつけていくと、ろくなゲームができんやろと思うんで。(プロデューサー稲船敬二氏)

ゲームを作っていく時に、自分はゲームの世界における神様であることに気がつくんです。(中略)俺が作った世界の中で、俺の作ったルールに従って遊ばないといけないんです。だからこそ(ほかの表現物の創造者と比べても)より威圧的な態度ではいけないし、そうであったとしたら神として失格です。(エグゼクティブプロデューサー岡本吉起氏)

意外だった。
ゲームクリエイターはもっとアーティスト色が強い人が多いと思っていたのに、多くの人がプレイヤーにとっての“おもしろい”を最優先しているのだ。
そして、稲船氏はこんなことも言っている。

自分の趣味を出し過ぎるのもいけないですよ。僕は乳輪のでかい女が好きですけど、乳輪のでかい女やそれを好む男が少数派であることも理解してるんで。

実に稲船さんらしい(!?)例だけれど、言わんとしていることはよく分かる。
自分の感性を絶対視するのではなく、一旦それを相対化して客観視した上で、それが多数のユーザーに受け入れられるものかどうかを検証する作業が必要なのだ。
これはきっとゲーム業界に限らずハリウッドの映画業界などでも行われている、プロのエンタテイメント屋には不可欠な作業だろう。

芸術でもエンタテイメントでも出発点は自分の感性以外にあり得ない。
だが、それを相対化する能力がエンタテイメント職人の技なのだと思う。

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